ボテロの絵を初めて見たのはかなり前。
フランス語の女の先生の家に集団で行った時、部屋に太った女性を特徴的に描いたポスターが飾ってあったのです。
ほのぼのした雰囲気ながらもエキセントリックな作風に見えたので「一体なんだこの絵は⁉なんでこんな風変わりなポスターを掛けるんだ?デブ専か??」と思ったことと、ポスターに「BOTERO」と表記があったことをなぜか記憶していました。
とにかく第一印象はそんな感じでギョッとしたのですがその後も様々な場所で見かけたので調べてみると、そういった画風で有名な画家ということがわかりました。
そんなボテロが今年Bunkamuraで展覧会と映画で観れるということで、何故あのような太った絵を描くようになったのか興味があり『フェルナンド・ボテロ 豊満な人生』を観てみました。
まず、なぜ豊満に描くかというと、ボテロが闘牛学校に通っていた時に絵を描き始めたのが理由だそうです。
牛のボッテリした体を描いているうちに豊満な画風「ボテリズム」に目覚めたようです。
「ボテロ」だから「ボテリズム」なんですけど、日本語だと偶然洒落になっちゃうのが面白いですね。🤪
映画の中でもボテロ本人は「豊満は包容力があって惹かれる。現実はドライだから。」というようなことを語っています。
たしかにボテロの描くキャラクターは豊満に見えるんですが、どんな絵でも目鼻立ちが中心に寄っているので、肥満の人を描いているというよりは対象物を横に膨らませてデフォルメしている画風に見えます。
膨らませた人物を描いた絵はややマンガチックといってもよいほど個性的でインパクトがありますが、マンドリンや果物の絵も膨らませたふくよかなラインが特徴で、静物画としては色もタッチもとてもあったかみのある絵なんですね。絵本の絵にありそうな感じです。
彫刻を鋳造するところも映ったのですが、大きくボリュームのある彫刻が型をとって仕上がっていく大掛かりな工程が見られ、やはり絵画と違い大型ブロンズ彫刻はアーティストだけでなく複数の職人の手を経て作られる物だということがよくわかりました。
映画はボテロ本人、娘、息子などにより知られざるエピソードが止まることなく語られていきます。
ボテロもまだ90歳で存命ですからね。画家はほんと長生きが多いですし。
ボテロの出身地であるコロンビアはスペインの植民地だったのでスペイン語を話しています。
それ以外にニューヨークやフランスでも活動していた様子も詳しく映されます。
Bunkamuraのカフェではわりと甘そうORこってりしたボテロスペシャルメニューなんてのもあり、それを食べてボテロの絵のようにふくよかになりましょうってこと?いやそれはさておき、気になっていた個性的な画家の秘密を知ることが出来て満足したアート系映画鑑賞でした。