ヘルムート・ニュートンのドキュメンタリー
『ヘルムート・ニュートンと12人の女たち』
(HELMUT NEWTON THE BAD AND THE BEAUTIFUL)を観ました。
Helmut Newton est un photographe de mode sensationnel du 20e siècle qui a photographié les femmes d’un point de vue puissant et unique.
Helmut Newton is a sensational fashion photographer of the 20th century who photographed women from a powerful and unique perspective.
ファッション写真家のドキュメンタリー
ヘルムート・ニュートンはモノトーンのヌード写真で有名な写真家ですが、デザイナーのヘルムート・ラングとごっちゃになっちゃう時があります。
苗字のニュートンは本名ではないみたいですが。
最近、トルーマン・カポーティの映画とか、ピエール・カルダンの映画とか、ドキュメンタリーが増えてきている気がします。
本人と、生前関わりのあった人たちが次々にインタビューに答えるシーンでつないでいく映画です。
観始めて私がオッと思ったのは、オープニングで、
スティーヴ・ハーリー&コックニー・
メイク・ミー・スマイル(Make Me Smile :Come Up And See Me)が流れたことです。
ちなみにエンディングもこの曲でした。
この曲、『ベルベット・ゴールドマイン』のエンディングで流れていた時から好きな曲だったので思わず見入ってしまいました。
これが流れただけで観に来た甲斐があると思いましたねw
ベルリン出身のファッションフォトグラファーであるヘルムート・ニュートンはボタン製造工場の実家に生まれました。
しかし親の後を継がず写真家になりたいという決意は捨てず、そして親もそれを応援してくれたという比較的恵まれた育ちの人物です。
NGワード
VOGUEの編集長アナ・ウィンターを始め、70年代に活躍したモデルで歌手のグレイス・ジョーンズ、モデルのシルヴィア・ゴベル、クラウディア・シファー、女優のイザベラ・ロッセリーニ、マリアンヌ・フェイスフル、妻のジューン・ニュートンなどがヘルムートについて語っていきます。
本人のインタビューももちろんたくさん入っています。
写真家に対する陳腐な言葉として「アート」「センスがある」を挙げていましたが、それらのワードをヘルムートの前で言ってしまうとNGだったのでしょう。。。
まぁたしかにアートだなんて大雑把な表現されても困りますしセンスがあるのは当たり前ですからね・・・
映画の中では人形のようなファッションモデルの撮影シーンと写真が次々と映し出されます。
生身の人間には見えない本物のマネキンのように化粧と加工をしたモデルの写真もありました。
基本エロティックなファッション写真なのですが、一度見たら忘れられないインパクトを持ったファッション写真です。

白人至上主義の影響
80年代に女優の石田えりがヘルムート・ニュートン撮影の写真集を出して話題になっていましたが、生々しさがあり、あまりヘルムート・ニュートンぽく見えませんでした。
それはヘルムート・ニュートンが白人を中心とした写真を多く撮っていたからかもしれません。
いかにもな白人モデルばかりを多く撮っていたのは、白人の身体的特徴こそ最高だという白人至上主義のナチス統制下で過ごした影響があったためのようです。
モデルは完璧なスタイルなのですが、その作風から猥褻、女性嫌悪だと叩かれたこともあるようです。
今の時代に改めて見ると、ファッション広告としての美しさを持ちながら女性の強さを非常に個性的な視点で撮っている写真だと感じます。


ヘルムート・ニュートンと12人の女たち
HELMUT NEWTON: THE BAD AND THE BEAUTIFUL
2020年 ドイツ 93分
監督 ゲロ・フォン・ベーム
キャスト
シャーロット・ランプリング、イザベラ・ロッセリーニ、グレイス・ジョーンズ、アナ・ウィンター、クラウディア・シファー、マリアンヌ・フェイスフル、ハンナ・シグラ
内容(あらすじ)
ファッションフォトグラファーのヘルムート・ニュートンは1950年代より半世紀にわたり一流ファッション誌で女性やモデルを撮影し続けてきた。
そのセンセーショナルな作風の写真は、様々な批評にさらされ、世に議論を巻き起こしていった。