1987年の西ドイツ・フランス合作映画であり ヴィム・ヴェンダース(Wim Wenders) 監督の ベルリン・天使の詩 (独: Der Himmel über Berlin, 英: Wings of Desire, 仏: Les Ailes du désir) がBunkamuraル・シネマで上映されるというので観てきました。
J’ai regardé la encore projection du “Der Himmel über Berlin” et j’ai été attiré par ce dialogue et par la composition de l’histoire humoristique.
I watched the re-screening of “Der Himmel über Berlin” and was attracted to the dialogue and humorous story composition.
人間になりたくて
主人公の天使ダニエルは、基本的に子供にしか見えない存在です。
様々な人間の人生を寄り添うように見てきましたが、サーカスの空中ブランコをするマリオンに一目惚れし、親友の天使カシエルに人間になりたいと公言します。
刑事コロンボとして有名な俳優の ピーター・フォーク (Peter Falk) も本人役で出演しています。
彼は大人ですがダニエルの気配を感じることができるようです。
ダニエルは人間になり、ピーターとマリオンに会いに行きます。
この映画の面白いところは、ダニエルが天使であるシーンまでは白黒映画なのですが、人間になった瞬間カラーになるのです。
他にも所々、白黒とカラーが混ざる箇所があり、非常にアーティスティックに作り込まれた映画だということがわかります。
私が特に惹き込まれたのは、ダニエルとマリオンの対話です。
マリオンはダニエルに、「私は今までその場の偶然でしか生きてこなかった。昔付き合った人もたまたまその人だっただけで他の誰でもよかった。」というようなことを言います。
その二人の台詞回しがとても奥深く、意味深な感じで、この映画の真骨頂といっても良いです。
ニック・ケイヴ登場
ライブハウスのシーンがあるのですが、そこでは実在するミュージシャン、ニック・ケイヴ 率いる ニック・ケイヴ・アンド・ザ・バッド・シーズ (Nick Cave & The Bad Seeds ) が演奏しています。
ドイツのバンドかと思ったらオーストラリア出身のバンドのようです。
退廃的な雰囲気の音楽で、ノイズミュージックみたいなロックです。
観客がけっこう陶酔していてノっている感じだったのですが、個人的にはこの曲にノッたり陶酔できそうもないのでちょっとした疑問を感じました。(°°;)
ドイツ東西統一前のベルリン
ダニエルが天使で白黒映画になっている時点では、そんなに面白いと思えなくて退屈な感じもしたのですが、甲冑を手にして人間になり、世界がカラーに色付き始めた時から映画が面白くなってきました。
アンティークショップで甲冑を売って初めて人間の服を手に入れた時の服装など、なかなか面白いです。
やはりヨーロッパ映画ならではの、派手さはないけどさりげない台詞と対話、何気なく挟まれるユーモアに知らず知らずのうちに惹きこまれていきました。
特に刑事コロンボネタでは笑いが起きていました。
ベルリンの壁が崩壊する以前のベルリンの、殺風景なやや荒れ果てた街並みを見ることができます。
出てくる人々のファッションも80年代後半のヨーロッパらしく、男女ともケミカルウォッシュのジーンズに革ジャンみたいなシンプルさです。
そんなやや懐かしい雰囲気を味わうこともできた映画でした。
映画館の会場はゴールデンウィークということもあり満席で、昔からこの映画のファンだった人もたくさん来場していたようです。
料金も普段の映画料金より安かったので(笑)観に行って良かったと思いました(^o^)
ベルリン・天使の詩
DER HIMMEL UBER BERLIN/LES AILES DU DESIR/THE WINGS OF DESIRE
1987年 西ドイツ・フランス 128分
監督 ヴィム・ヴェンダース
キャスト
ブルーノ・ガンツ(天使ダミエル)、ソルヴェーグ・ドマルタン(サーカスの舞姫)、クルト・ボイス(ホメーロス)、オットー・ザンダー(天使カシエル)、ピーター・フォーク、ニック・ケイヴ
内容(あらすじ)
守護天使ダミエルは、天使として長年人々のあらゆる人生を見守った。しかしある時、親友のカシエルに永遠の生命を放棄し人間になりたいことを打ち明ける。サーカスの舞姫に想いを寄せるようになったダミエルは、壁を境に東西に隔てられた街ベルリンに降り立つ。