世界一エッチな国民
かなり昔のことになりますがある朝、文化放送ラジオを聴いていたら「今、パリに来ています。こちらでは朝からテレビで全裸のポルノドラマが流れているんですよ。さすが世界一エッチな国民!タイトルが“あなたの歓び”なんです。たぶん普通の喜びじゃなくて歓迎の歓の歓び!スゴいですねー」みたいなことをレポーターが言ってました。
そして自分がパリに行った時、朝ホテルのテレビで一瞬だけそんな感じの、裸の女性が服を脱ぎ着してるようなシーンを見ましたが、たぶん近くの部屋の有料チャンネルからだったんじゃないかと思います。その文化放送での件もおそらく。
Regarder un film français sexy m’a rappelé la différence de nuances entre le français et le japonais.
Watching a sexy French movie reminded me of the difference in nuances between French and Japanese.
フレンチエロスの巨匠は誰だ
フランスのエロティック表現や好みの傾向を調べようと思い立ち、セクシーなフランス映画というよりずばりエロティックメインの映画を漁っていたのですが、日本で出されている映画の中でもマルク・ドルセル(Marc Dorcel)監督が有名みたいでした。
FacebookのLe MondeもしくはLe Figaroだったかのページでマルク・ドルセルの記事が出ていたことがありましたが、怒りのマークがけっこう付いていたので、こんなの観るのも載せるのもけしからん的な人々もいたのでしょう。

とりあえずDVDのジャケットが「エッフェル塔×ワインボトル×ガーターストッキング」というフランストリプルシンボルが一際目を惹いた ヴィーナス12 (Les 12 Coups de Minuit) を選んでみました。
2005年の作品となっていますがDVDには2001年と書いてあり、エンドロールでは2000年製作と出ています。
日本で発売されたのが2005年てことでしょうかね。
クリスマスに現れた天使
舞台はクリスマスのパリ。
独身の会計士フィリップは一緒に行く相手がいないこと理由にパーティーに参加せず一人過ごすことにします。
フランスはカップル社会でどこに行くのも男女ペアじゃないと行きづらいと聞きますが、最近はさすがにどうなんでしょうね?

そのあともういきなりフィリップの友人男女の濃厚すぎるフレンチキスからスタートし、女性がなまめかしい音楽をかけたらケバケバしいピンクの下着ストリップみたいな格好になって脱ぎ方もストリップみたいになってさっそくその股間に男性が顔を埋めたりします。
男性のほう顎がしゃくれててタランティーノみたいな顔です。

その時の女性の演技も大げさというか、いちいち悲鳴みたいな高い声上げるし痛苦しそうに見えます。
パンストとピンヒールを強調させたいでたちも欧米のポルノではお馴染みですね。
局部が映ったりすることはありません。
指突っ込んでガシガシガシガシーとかもないですよ。
アダルト動画とは違いますからね。
ちなみにこの映画で流れる音楽も監督がオリジナルに製作したもののようです。
その後、フィリップは道端で偶然レナタことメリディアンに出会い、マルシェで買ったオレンジを落としたのを拾ってもらいます。
レナタの前で思わず緊張し「オレンジが四角形だったら転がらなかったのに。丸いから転がったんだ」など意味不明なことを口走ってしまいます。
レナタ、この手の映画の中では美人設定なのでしょうが、いかにも金髪に染めてますって感じのムラのない均一なバターブロンドと露出の激しい毛皮のコート姿がいかにも胡散臭いポルノ女優って感じです。
でっかい宮殿みたいなアパルトマンに帰った彼は「俺はバカだ。大バカ者だ。オレンジは丸いに決まってる」みたいなことを呟きます。
そして「テレビの前でビデオを観ながら新年を向かえるのか」と自問自答しながらテレビの前で寝てしまいます。
ようするにこの映画、寂しいシングル男性が夢の中で(性的)天国に行くという設定です。
夢の中でフィリップはレナタに再会し、またオレンジを拾ってもらいます。

「やあ、丸くてよかった。君の所まで転がってくれたからね。話すきっかけができた」
(Bonsoir,quelle chance qu’elle soit ronde.
Parce que s’il avait été car et elle n’aurait pas rouler jusqu’à et c’est une chance pourquoi il vient parce que sinon je ne vous aurais pas rencontré.)
そして2人で連れ立ってフロントのいない謎のホテルらしき建物の中に入ります。
そこにはレズプレイをしている女性二人とそれを見ながらナニやらやってる若い男性がいます。

一人はアンジェリーナ・ジョリーに似ていますがストリップショーみたいなやつです。

若い男性もそこに加わって3人でクリスマスツリーの前で色んなプレーをエンジョイしています。
それをフィリップとレナタが2人でドアの隙間から冷静かつ楽しそうに見ます。
娼館3pのぞき風俗みたいな?
レナタもその他の女性たちの衣装もドンキで売ってそうなケバケバしいチープっぽさなんですよね。
その後パーティー会場が映ります。
シャンパン飲みながら無差別にベタベタしたりキスしたり典型的なフランスの(下品な)大人のパーティーです。
一人の女性がエスカレートして踊りながら下着姿になってしまいます。
そこにレナタを連れて現れたフィリップはみんなに驚かれ、そのあと別の部屋で男性2名女性1名がパンスト撫で回しプレーから咥えたりとかの行為に発展しています。細密な部分は映らないですが。
石のようにえらく固そうなおっぱいを揉みあげられ「Ah~、Ah~oui oui」とかすごい絶叫声あげてるわりに口の動きとちょっと合ってない感じもしますけど。
ここでもパンスト、ピンヒール大活躍です。
パーティー会場では相変わらずのハイテンションで「あと10秒で2000年になります」とかいってカウントダウン始まってますよ。
オイ、ちょっと待ってよ、部屋にクリスマスツリーがあるし。
でも凱旋門で花火が打ち上がってるからやっぱ年末なの?
設定めちゃくちゃだよ。
胡散くせーなー。

顎の男性が「全員服を脱いで裸になるってのはどうです?」なんて言い出します。

パーティー会場で乱交パーティーの始まりです。
この監督乱交描くの得意っぽいですから。

フィリップもそうなんですけどね、男女とも刺青してる人が多いですね、肩とか二の腕あたりに。
ポルノに出る人はそういう感じが多いのかな。
乱交始まって「あーうぃー!」って相変わらずです。

パーティールック脱いで裸に派手な首飾りだけの状態になるってのも欧州エロティックの典型ですね。
エマニエル夫人みたいな。
一方、フィリップの家に着いたレナタは下着姿になりシャワーを浴びますが、例のなっが~いフェイクバターブロンドを垂らしつつ股間にはボカシが入ってはいますが毛が剃ってあるのがわかります。

フランス映画ってアダルトじゃなくても普通に局部が映ってるのもあるけど下半身をズームアップする映画ではさすがにボカシが入るのでしょうか。
B級エロティック映画で服装も安っぽいわりに妙にセットが豪華で、どこかの超高級アパルトマンで撮ったのかと思うほどにセットはセンスいいですね。
ちょっと気まぐれで外に出たフィリップは黒人ぽい娼婦につかまり安宿に連れ込まれます。
またここでもパンスト強調プレー、口でしてほしい?と言われいわれるがままになります。

ほんと、わかってはいますが高級風なふりして性欲を追いかけるだけで中身の全くない映画ですね。
なんせ80分のうち40分強がセクシャルな絡みのシーンですから。
フィリップの足の裏や足の指を舐めたりそこから股間~乳首~顔に到達し本番行為に及びます。
舐め舐め多いのがちょっとキタネーなんて思っていたらフランス人の感覚にはついていけませんか。

どんな行為に及んでも女性の足元だけはやっぱりエナメルのピンヒールなんですよね。
娼婦の人は「ハッハッハッウィーウィー」とか言ってスポーティー、筋トレで声出してるみたいな演技です。
いきなりそこで目が覚めたフィリップは「夢だったのか」と呟きます。

ベッドに行くと星形のスパンコールと白いパンティが置いてあり、パンティの匂いを嗅ぎながら目を閉じると、レナタと3人のおっぱい丸出しでとてつもなく安っぽい格好をした天使が現れます。
唖然とするフィリップに「天使は人間と肉体関係は持てないの。だから代わりに見せてあげる」とレナタが言い、2人におっぱいとか脚とか舐められまくります。

3人ともバターブロンドで似たような顔ですが一人寝そべってもおっぱいの形が全く崩れない人がいるんですけど、やっぱり豊胸なんですかね。
そこでまたしても目が覚めるフィリップ。
夢オチの連続ですが、いきなりそこへ訪問者が来ます。
レナタでした。
寝室に行くとレナタはフィリップの前でクネクネ服を脱ぎ始め、「これが夢だと思う?」と言っておっぱいを揉ませベッドで派手に絡んでしまいます。

レナタ、顔は老けてる感じもしますけど肌のピチピチぶりからすると21、2でしょうね。
「あ~~うぃーーうぃーー」とかいってフィリップに全身舐めさせます。

ちなみにフランス語の「ウィー(Oui)」は英語の「イエス」と同様、絶対的な肯定の意味であり日本のように「イヤイヤ💗」なんてのはありません。
たしかにこの手のシーンでも誰一人「Non,Non」とは一切言ってないですし。
「嫌よ嫌よも好きのうち」ってのはフランス語にはないようです。
たとえばフランス人が日本人と話す時「はいはいはい(Oui,Oui)、わかりました」と日本人がやたら繰り返すのに商談の結果は否決(Non)になったりすると、物凄くびっくりするらしく、えええええ???と非常に混乱するそうです。
フランス語の先生が言っていました。

ちなみに何か否定する時「No~~n(ノ~ン)!!」と絶叫しながら首を左右におもいっきり振るとかなりフランス人ぽくなります。
フランス人そうやってなんでもかんでも否定するの大好きらしいですね。
但し、にっこり笑いながらとかやっちゃダメですよ。思わせ振りみたいに別の意味に捉えられますから。
出演している女優の中でも声はレナタがいちばんマシな感じです。
しかしこれまた声と表情があってなくて疑似セックスシーンが続くのですが、おっぱいプルンプルンゆらして後ろから「きれいだ」(Tu est Belle.)といってフィリップは昇天します。

事後、フィリップとレナタは熱いフレンチ・キスを交わしながら甘い会話をします。
字幕はかなり意訳されてますが・・・
「君はまた消えてしまうんだね。そして僕はまた夢と現実の間をさまよう」(Je dois m’attendre à te voir disparaître une fois de plus et naviguer éternellement entre rêve et réalité.)というフィリップに、「私は戻らないことを選んだの」と答えるレナタ。
「僕を選んでくれたのかい?」(Tu m’as choisi moi?)
「天使として万能の力を持つよりも、愛のある人生を生きる方がすばらしいもの」(Quels sont les sommets des montagnes dans des vers le ciel.)
「愛してるわ」(Et je t’aime Philippe.)

いやいや結婚してもその女絶対料理もしないし自分のパンツも洗わねーぞ!!
と言いたくなる人が大半でしょうね。
と思っただけのラストでした。

