【きえたはーばーとくん】ステキな懐かし絵本を紹介します【まっかっかなむすめがまどからのぞいている】

クセがありすぎる薄い絵本たち

昔気に入ってた絵本って妙に印象に刻まれてたりしますよね?

しかもその絵本ってのがそんなに有名なやつじゃなかったりして。

以前NHKで「みんなのうた」について語っている番組があり、そこで作詞家かなんかの人が「子供っていうのは大人が意図したものは好まず、なんでこんなものがっていうものに人気が集まったりする」というようなことを言っていました。

自分のことを振り返ってみて、あーなるほどなぁと思ったのですがこれは歌だけでなく絵本にも当てはまると思います。

有名な絵本というか有名なお話、たとえばシンデレラとか三匹の子豚みたいな童話や民話は個人的にストーリーが好きかどうか、あとは絵が気に入るかかどうかが問題なだけです。

一方、現代に創作されたもので有名な絵本は、よくよく見ると昔話のような王道ストーリーというよりも風変わりな設定のものが多いはずです。

もしくは絵がものすごく特徴的で一回見たら忘れられないというもの。

「はらぺこあおむし」とか「三匹のやぎのがらがらどん」、最近話題になったウクライナの「てぶくろ」などがそんな感じです。

しかしそれよりもさらにマニアックな絵本というのがございまして、それがあの幼稚園などで定期購読として配られる「こどものとも」や「学研こどもえほん」などに多いのです。

カトリックの幼稚園ですと「こどものせかい」なんてのも購読されますね。

一冊が30ページ程度で薄っぺらいのですが月に一回配られるのでとにかくすごい数の絵本があるんですけど、その中でも知る人ぞ知る有名なものと全然目立たないものがあるんですがスゴイのは絵もストーリーも強烈すぎるので脳に生涯刻まれるインパクトは計り知れないくらいなんですよ。

70~80年代にはすごく個性的な謎めいた絵本も多く、谷川俊太郎の「なおみ」なんてほぼホラー扱いで語り継がれているじゃないですか。

人それぞれの好みもあるんでしょうけどね。

そういった系の薄い絵本の中で気に入った絵本はとっても多いのですが、今回はその中でちょっととりわけ語ってみたい二冊を紹介したいと思います。

 

設定が奇抜すぎる「きえたはーばーとくん」

「きえたはーばーとくん」は昭和49年の学研おはなしえほんで、H・ウィルソンの原作、白木茂の訳、小林与志の絵、間所ひさこの文となっています。

 

 

誕生日に父親から化学の実験セットを買って貰ったはーばーとくんは部屋に閉じこもって色々な薬を混ぜる実験をしていたのですが突然部屋に雷が落ちてきます。

白かった薬の粉が青くなっているのに気づいた彼は粉に触れましたがとても熱かったため思わず粉のついた指を舐めてしまいます。

 

きえたはーばーとくん

 

その瞬間はーばーとくんは眼鏡・服・靴のみのいわゆる透明人間状態になってしまうのです。

 

きえたはーばーとくん
面白いから私が輪郭と髪の毛と腕をうっすら書いてしまった跡があります

 

医者に診てもらってもちょっと病名がわからず、その姿から一躍有名になってしまい、マスコミが押しかけます。

 

 

 

サーカスにスカウトされたり、どこへ行くにもパトカーと見物人が付いて回るという状況になります。

 

なんかこの辺りのはーばーとくんの姿の描き方が子供心にはちょっと怖かったですね。(なんせ当時怖かった三大アイコンは幽霊・骸骨・透明人間でしたから)

学校へ行っても他の生徒がはーばーとくんに興味津々すぎて授業にならないのでとうとう彼は登校禁止を命じられてしまうのです。

 

きえたはーばーとくん

 

今度は有名な博士に診に来てもらうことにしてあれこれ検査をされている最中、再び雷が部屋を直撃しました。

 

きえたはーばーとくん

 

今度は青かった粉が白くなっていて、それに気づいたはーばーとくんが急いで粉を舐めると、一瞬にしてはーばーとくんの体は透明人間から元に戻ります。

 

きえたはーばーとくん

 

「おやおや、はーばーとくんたら、髪の毛がぼさぼさ、それからほら、かおがよごれて。きえているあいだじゅう、かおをあらわなかったようですね」という理解しがたい文章で締めくくられています。

結局その青い粉や白い粉はなんだったのでしょうか?

大人になると科学的根拠を問い正したくなりますね。

この絵本、40代から50代以上の人ならぼちぼちと知っている人がいるようです。

しかしはーばーとくん、体が消えている時もなんだか妙に楽しそうに見えましたけど・・・

これを実写化するなら・・・・くるくる赤毛頭と眼鏡の似合いそうな俳優なら誰でもいけそうですが、なんとなく思い浮かんだのが「ナポレオン・ダイナマイト」のジョン・ヘダーかなぁ。

 

ジョンヘダー

 

 

ひそかに有名な「まっかっかなむすめがまどからのぞいている」

次に紹介したいのは、「まっかっかなむすめがまどからのぞいている」です。

 

まっかっかなむすめがまどからのぞいている

 

1973年にこどものともで発行されており、なぞなぞ漫画家・クイズ作家として「ぴょこたん」シリーズで有名な木乃美光の編、正田壌の画となっています。

「ぴょこたん」人気ありましたよねー。迷路とかもありました。今調べたら目がパッチリして妙に可愛くなってるバージョンもありますね。

実はこの「まっかっかなむすめがまどからのぞいている」、YouTubeでも紹介されていて、けっこう有名なんですよね。

YouTubeでは話は特に怖くないがとにかく絵が怖いとか言われてますが、私個人的にはこのエキゾチックでミステリアスなアジアンテイストの絵が大好きで、綺麗な絵本として印象に残っていました。

5:24くらいから語られています。

 

 

描かれている風景や服装などからなんとなく中国っぽいなと思っていたのですが巻末のなぞなぞの出自を見ると、ソビエト・日本・イギリス・中国・モンゴル・チェコスロバキア・ドイツ・ハンガリーとなっています。

 

 

タイトルの「まっかっかなむすめがまどからのぞいている」はソビエト(現ロシア)のなぞなぞらしいです。

日照時間の少ないロシアらしいなぞなぞという感じもしますが。

太陽を赤と捉えるのは日本だけなのかと思っていましたが、調べてみると、中国・ロシア・ポーランドも赤と捉える風潮があるようです。

アメリカ・イギリス・フランス・ドイツ・イタリア・スペインなどのおなじみ西欧米諸国は太陽を黄色と捉えるため、このなぞなぞは通用しない可能性が高いです。

しかしロシア語で太陽は中性名詞みたいなので「むすめ」って言ってるのはとくに意味はないのかなと思いますが。

なぞなぞの国と絵柄は関連性はないみたいですが、アジアかアフリカの民族衣装っぽいのが多いのはこの画家の画風の特徴みたいですね。

「きえたはーばーとくん」も「まっかっかなむすめがまどからのぞいている」も古本屋やオークションサイトで1500円くらいからと当時の10倍くらいの値段がついています。

国立国会図書館には確実にあるみたいですけどね。

他にも紹介してみたいと思う懐かしの薄い本はものすごくたくさんありますので何かの機会にまた出してみたいと思います。

 

 

 

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