最近delfの学習をしていて聞き取りのナレーションでベルサイユ宮殿の話題が出たんですけどね、漫画や映画や当時の絵画に描かれているのとはかけ離れていてめっちゃ不潔で寒くて菌だらけだったというじゃないですか。もうこれは有名な話ですね。
Regardé le film “Jeanne du Barry”, j’ai réalisé que je ne connaissais toujours pas grand chose à la France(笑).
Watched the film “Jeanne du Barry”, I realized that I still didn’t know much about France.
デュバリー夫人。
ベルばらでは見るからに性悪女として描かれ、アントワネットに「娼婦」というキーワードだけで蛇蝎の如く嫌われてしまった、最初のほうにしか出てこない存在です。


デュバリー役で主演し、監督脚本も担当したマイウェンは、ジェーン・バーキンの娘のルー・ドワイヨンに似てませんか?
長身面長だしバーキンにも似た系統だと思いますけど、フランスにああいう顔って一定数いますよね。
この人は映画監督リュック・ベッソンの元妻ですが、「フィフス・エレメント」であのブルーの宇宙人みたいなディーバを演じていたのですね!歌ってるのは別の人ですが。
内実はとても向学心があり機智に富み人間的魅力のある女性ですが、彼女をよく知らない人から見ると「噂通り奇抜で派手だし、非常識だし、たしかになんか下品な女・・・」と思われかねない、非常に他人に誤解される要素満載の、良くも悪くも二面性を感じさせるジャンヌ・デュバリーのパーソナリティを非常に細やかに上手く演じていました。
きっと裏の裏までかなり研究したのでしょうね。
そしてベルばらに描かれていたアントワネットのデュバリーに対する態度は、この映画ではアントワネット本人の意向ではなく、ルイ15世の娘たちを始めとするアンチデュバリーの女性らによる傀儡的なものとして描かれていました。
(アントワネットもいろんな面でマナーがなってなかったり非常識なんですけどね、まぁあの世界のしきたりをきっちり受け入れられる人は人間として珍しいと思いますよ。)
幼少期はほんとにほんとに何も持ち合わせていない只のフツーの子なんですよ、ジャンヌ・デュバリーは。
私も大好きなあのパン屋で有名なポンパドー(ウ)ル夫人が亡くなった後にルイ15世の公妾となったデュバリーはそんなに美人ではなくとも性格が良かったのですが、世間知らずなアントワネットはデュバリーの表面的なところだけを見て嫌悪し子供っぽい態度をとっていたという話が有力説のようですが、大昔の話だから事実はわかりませんねー。
池田理代子は長大なベルばらの中ではデュバリー夫人を掘り下げて描く余裕もなく性悪に描いたほうがわかりやすく面白いと思ってあのように描いたのでしょうかねぇ。
今回の映画はルイ15世をジョニー・デップが演じるので、それがなければ映画の話題性も半減だったと思うのですが、化粧は派手でしたが(笑)、控えめなルイ15世の表現でした。(ルイ16世役が長身イケメンてのがベルばらとはまた違うと話題になっています…実際長身だったらしいですが)
天然痘で顔が腐っていくところもベルばらだと皆さんトラウマ級になっていることで有名なのですがこの映画ではちょっと痣のような出来物ができてるかなーというメイクにとどまっていました。
そしてエンドロールにCHANELとクレジットされていたので気がついたのですが、衣装がシャネルなんですね。
宣伝担当の叶姉妹もシャネルの衣装が上品で高貴だとコメントしていました。
化粧品もシャネル使ってるのかな?髪の毛に粉をはたいてパンパン!とかいかにも濃厚な芳香の匂いがスクリーンに充満してきそうでした。
ココ・シャネルが現れたのは20世紀初頭です。そのせいか、高貴というより18世紀にしてはどこか垢抜けたデザインだなという印象。スプライト柄のドレスとか。アマデウスの映画思い出したかな。
衣装などビジュアル面の美しさに関してだけはコッポラのマリーアントワネットに負けますけどね。(あの映画でもデュバリーはルイ15世共にバカっぽく描かれてましたね)
今回の映画を観て個人的に特筆するところは特にないんですけど、これまで字幕の日本語のほうばかり追っていてフランス語の台詞のほうに注意をあまり向けていなかったことに気がつきました。
フランス語を聞いてみると、教材に出てくるのと同じような表現が多くあり、フランス映画をたくさん観ているのにフランス語そのものを意識しないのは何たることだったかと今さら自分を戒めています(笑)
たとえば、J’ai entendu (了解) とか
なんだけど、、、


映画でデュバリーが伯爵に言った「J’ai entendu」は文字どおり「聞いた」で少し素っ気なく、返答としては冷たい印象になります。。
フランス語の先生に「今の了解しました」のつもりで使ったら一瞬変な顔されました。
フランス人にとって「J’ai entendu」と言われると、「…で?」(=聞いたけど何か?)という感じが少し残るらしいのです 😅知らなかった。
一方「Entendu」はまさしく「了解しました」という定型表現で、自然で感じの良い返事です。
つまり文は短いけれど「Entendu」の方が丁寧に聞こえます。
え?簡単すぎるって?
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Si le roi se lassait soudain de toi?

1. 「もし〜なら」の si節には条件法じゃなくて半過去 (imparfait) が使われる。
2. だから lassait は半過去で、辞書の「条件法」欄に出てこないのは当然。
3. si がなくても丁寧表現や仮想の状況で半過去が「仮定的」に使われることがある。
ついでに lasser (飽きさせていた)とlaisser (放っておいた)も相当紛らわしいっすね。。。
🌹 🐦️ 🍄 🐜
黒人小姓ザモルの存在も初めて知りましたし、ラストシーンを観て、そうだデュバリー夫人はアントワネットたちと同じ1793年に処刑されているんだなーと思い出しました。
イメージ的には映画に描かれているような持ち前の明るさでたくましくしたたかにひっそりと生き抜いていたのかと思ってましたけどね。
トータル的には退屈することもなく面白かったので歴史映画としておすすめします。
⚠ここだけの話
この記事書いててしばらく気づかなかったんですけどデュバリー夫人ってルイ14世の公妾だと思ってましたw
ジョニー・デップが演じたのも顔が腐ってったのも太陽王だと思い込んでて、ルイ15世だと知ってあわてて書き直しました。とんでもないことですね。
あーあ、こんなんじゃダメだほんと。delfどころじゃないよ~フランスにignorantですねまだまだ。
Toute ta vie une putain ignorante!


ジャンヌ・デュ・バリー 国王最期の愛人 Jeanne du Barry
2023年 フランス 116分
監督 マイウェン
キャスト
マイウェン(ジャンヌ・デュ・バリー)、ジョニー・デップ(ルイ15世)、バンジャマン・ラベルネ(ラ・ボルド)、ピエール・リシャール(リシュリュー公爵)、メルヴィル・プポー(デュ・バリー伯爵)
内容(あらすじ)
18世紀フランス、貧困層の私生児として生まれたジャンヌはその美貌と天性の知性で貴族の男たちを虜にし、あっという間に社交界のスターダムを駆け上がっていく。そんな彼女はついにベルサイユ宮殿に足を踏み入れ、時の国王ルイ15世に見初められ恋に落ち、デュバリー夫人として公妾となる。しかし、労働者階級の女性が公妾となるのはタブーであり、王室の堅苦しいマナーを平然と無視する破天荒なジャンヌは良くも悪くも注目を浴び続けるが、オーストリアから嫁いできた王太子妃マリー・アントワネットにも嫌われてしまう。