バカルー・バンザイの8次元ギャラクシー バカルー歩き

 

 

バカルー・バンザイの8次元ギャラクシーってそういえばあったなぁと、「レディ・プレイヤー1」でパロディにされていたのを見てフッと思い出しました。

日本では「天才マックスの世界」なんかと同じように映画館では上映されずビデオスルーだったようです。

日本とアメリカのハーフで天才脳神経外科医、物理学者、武道の達人、ロックバンドのボーカルを兼ねている「東洋と西洋の血を持つマルチ人間」バカルー・バンザイ氏が実験中のミスで8次元に飛ばされてしまいます。

そこで攻撃してくるエイリアンとひたすら戦うという陳腐なストーリーです。

ですがセットやファッションがいかにも80年代初期って感じでめちゃくちゃ観ていて飽きないんです。

「バカルー(Buckaroo)」って英語でカウボーイの俗称らしいですけど、バカルーの格好は派手なスーツに雑な結び方の太めの斜めストライプのネクタイで有名ですよね。

それがレディ・プレイヤー1でもネタにされました。

カウボーイハットを被っているのはのちに「ザ・フライ」で主演するジェフ・ゴールドブラムですね。

そしてバカルー役のピーター・ウェラーは言わずと知れた「ロボコップ」です。

そのメンバーたちで「香港騎士団」というロックバンドをやってる設定なんですけど、演奏もそんな上手くなくてわけわかんない音楽性のハチャメチャなバンドです。

字幕テロップの丸っこいタイポグラフィが時計じかけのオレンジみたいな70年代風でカワイイです。

全体をわざとドメスティックな手作り風味にしているのは、80年代前半のその当時、コンピューターのビジネスなどはみんな個人で始めた小さな研究所などベンチャー的な所から始まるんだという雰囲気があったかららしいです。

たとえばビル・ゲイツとかスティーブ・ジョブズとか。

赤族の特殊メイクをしたクリストファー・ロイドがのちに演じる「バック・トゥ・ザ・フューチャー」のドク博士もそうですね。

でも当時としてはこの映画が世間的にどんな扱いを受けたのかな?と疑問に思ったのですが・・・やはり?ヒットしなかったようです。

うーん。たしかにどうみても大ヒットする映画って雰囲気じゃないですもんね。

進行はちんたらといかにもB級SFって感じの不完全さで盛り上がりにも欠けます。

・・・の、わりに予告編だとやけに面白そうな映画に見えますね。。。

ファッション的には今見るとすごくおしゃれっぽく見えるんですけど…それも当時としてはどうだったのかな?

独特でちょっととんがったセンスといった位置付けだったのでしょうか?

1984年の映画一覧を調べてみると・・・グレムリン、ゴーストバスターズ、ターミネーター…とかですし、ちょっと当時の流行センスとはズレてそうですね。

なんかSFファンにだけ通じるようなマニアックな設定がなされているみたいですけど。

私は個人的にSFにはそんなに興味がないのですが、この作品は本気でSF作ってる感があまり感じられないです。

要するにSF謳ってるわりにスケールがちっちゃくて日常生活感があるというか。

黒族の使者がドレッドヘアのこれまたオシャレスーツのアパレル店員にいそうな人ってのも従来のSF観からは外れています。

濃厚な香水つけてそうなラスタ系の人ですし。

(というかある意味登場人物全員アパレル店員に見えなくもないですが)

「8次元なんて想像もつかないけどもしもこんなポップでヴィンテージショップみたいな世界だったらどうします?」っていう夢のある設定にも見えますね。

こういうのってなんていうんでしょうねぇ。

現代の基準で見ると「オシャレサブカルおバカ映画枠狙ってる」作風の映画に見えるんですけどね。オースティンパワーズみたいな。

レディ・プレイヤー1での扱いを見ても「面白くはないけどマニアック好みな人御用達の映画」というか。

しかしこれ当時は大真面目に作ってたのでしょうか。

空飛ぶ宇宙船などはCGですらなくVFXですね。

ぎこちない合成感がサンダーバードに毛が生えたレベルでNHK教育の人形劇みたい。

最後に「バンザイの次の活躍をお楽しみに!」「バカルーバンザイ対世界犯罪同盟」とテロップが出ますが、続編は頓挫しちゃったみたいですね。

エキセントリックな設定にしてはシンセサイザーっぽいほのぼのしたテーマ曲も昭和のNHK教育番組にありそう。

でもなぜか無意識に口ずさんでしまったり。

単純で妙に覚えやすくて頭の中ですぐに再生できますね、このメロディ。

音楽はマイケル・ボディカーが担当しています。

DVD特典にはもうひとつのバージョンのオープニングシーンが入っており、バカルーの家族の歴史の紹介から始まります。

そしてラストに出てくる、胸を張って歩いているところに1人2人とどんどん加わっていくという「バカルー歩き」。

 

 

ウェス・アンダーソン監督の ライフ・アクアティック (2004)のラストでも「バカルー歩き」をやっているというので観てみましたが、映画そのものは「ライフ・アクアティック」のほうがそりゃあ上出来ですが、バカルー歩きに関しては完全に本家バカルー・バンザイの圧勝ですね。

ライフ・アクアティックのバカルー歩きのシーンで流れるデヴィッド・ボウイの「クイーンビッチ」を消音にして上の動画のバカルーのテーマ曲を合わせれば完璧です。

やってみてください

 

 

そんなとっても中途半端?なSF映画に興味のある方はTSUTAYA DISCASのDVDで観て自分なりの解釈をしてみてください!

 



 


 

バカルー・バンザイの8次元ギャラクシー   

The Adventures of Buckaroo Banzai Across the 8th Dimension

 

1984年 アメリカ 103分

 

監督 W・D・リクター

 

キャスト

 

ピーター・ウェラー(バカルー・バンザイ)、ジョン・リスゴー(エミリオ・リザルド)、エレン・バーキン(ペニー・プリディ)、ジェフ・ゴールドブラム(ニュージャージー)、クリストファー・ロイド(ジョン・ビッグブーテ)、ルイス・スミス(パーフェクト・トミー)

 

内容(あらすじ)

 

日本人の父と米国人の母の間に生まれた天才脳外科医にして物理学者でロックバンドのボーカルであるバカルー・バンザイは、ある日次元を越える実験をしている最中、8次元の世界へ飛ばされてしまった。そこでは奇怪な異星人が幽閉されており、実験の鍵を握るデバイス「次元波動装置」が人間の姿をして街に潜んでいた凶悪なレクトロイド達から狙われることとなり、バカルーらは自分達の世界を守るため命がけで戦いを挑む。

 

 

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